高校生の科目にはなかったけど、大学生になると始まる新たな科目の一つに第二外国語があります。
あなたは、第二外国語を楽しんでやっていますか?
それとも、嫌々単位をとるためにやっていますか?
今回は、ほとんどの大学で必修化されている第二外国語に対してどのように取り組めば良いのかについて記事にしていきたいと思います。
結論から述べますと、
第二外国語は単位ギリギリを狙うか身につけるために全力で取り組むかの二択だと思います。
今回はその理由について順を追って説明していきたいと思います。
目次
1.第二外国語とは
2.大学で第二外国語を学ぶ意味とは?
1)より多くの現地人とコミュニケーションをとれるようになる
2)翻訳では表しきることが出来ないそれぞれの言語の美しさがある
3)これからの時代には英語+もう1つ言語が使えることが求められる
3.とはいえ大学で第二外国語必修化の意味はない
1)大学の授業では第二外国語は身につかない
2)第二外国語が出来る分には良いがなくても別に困らない
3)貴重な大学生活ではもっと他に学ぶべきものがある
4.第二外国語に対してどう向き合えばいいか
1)出来るだけ労力をかけずに単位ギリギリを狙いにいく
2)これを良い機会だと考えて、第二外国語を全力で勉強する
1.第二外国語とは
第二外国語とはその名の通り英語を第一外国語としてその次に学ぶ外国語のことです。
多くの大学で、1年次あるいは2年次まで必修科目とされています。
実際に私が通っている大学の学部では、2年次まで第二外国語が必修科目となっており、
- 中国語
- ドイツ語
- フランス語
- スペイン語
から一つを選択するという方式でした。これ以外にも大学によっては
- ロシア語
- イタリア語
- 韓国語
- アラビア語
などを学べる大学が多いようです。
2.大学で第二外国語を学ぶ意味とは?
第二外国語を学ぶ意味としてよく言われることとしては以下のことが挙げられます。
1)より多くの現地人とコミュニケーションをとれるようになる
2)翻訳では表しきることが出来ないそれぞれの言語の美しさがある
3)これからの時代には英語+もう1つ言語が使えることが求められる
1)より多くの現地人とコミュニケーションをとれるようになる
私たちは、第一外国語として英語を学び、英語が世界共通言語だと信じていますが、実際に世界に出てみると英語が通じない国も結構多いものです。
実際、私はカンボジアの田舎町にボランティアをしに行ったことがあるのですが、現地で農家をやっている人などは英語がわからなかったので現地の通訳なしにはコミュニケーションをとることが出来ませんでした。このように、発展途上国の貧しい地域において十分な教育を受けていない人に関しては英語が通じないことも多いです。
そのため、このような状況の現地人としっかりとしたコミュニケーションを取るためには第二外国語を学ぶ必要があるのです。
2)翻訳では表しきることが出来ないそれぞれの言語の美しさがある
言語というのは、その国の文化、歴史、宗教などに強く紐づいており、それぞれ独特の美しさがあります。日本では、外国で有名な作品であっても翻訳され日本語で読んだり、観たりすることが出来ますが、やはりその作品を本当の意味で理解するためには直接原典を読む必要があるのです。これは、日本の例で考えてみるとわかりやすいと思います。
日本語においても翻訳では表せない言葉がたくさんあります。今回は2点ほど例を挙げたいと思います。
いただきます。→英語には Let’s eat. のような「さあ、食べましょう! 」というような表現はありますが、日本語が表す「命をいただくことに感謝を捧げる」という意味まで緻密に表現出来る言葉はありません。
おかげさまで →英語では「Thanks to」などを用いて訳されいます。しかし、日本古来の文化的な観点からいうと「今の自分がいかに恵まれた環境にいるのか気がつき、あらゆることに感謝し、内側から満たされる」という絶妙なニュアンスが含まれますが、それをうまく言い換えられるような英語は存在しません。
3)これからの時代には英語+もう1つ言語が使えることが求められる
現在は、グローバル化が進んでいると言われているため英語が出来る人材や英語留学経験がある人材というのはかなり増えてきました。そのため、英語が出来るだけではあまり強みにはならないという現実があります。
それは、日本で考えれば「英語が出来るだけでも結構すごいんじゃない?」と思ってしまう人がいると思います。しかし、これは世界の英語のテストランキングを見ればわかるように日本人が英語があまりにも出来ないだけです。
そうではなくて、私たちが見なければいけないのは世界です。世界に目を向けていると、英語が出来ることは当たり前で、トータル3〜5言語扱えてしまう人材というのも珍しくはないものです。実際に、私のアルバイト先にも何人か外国人がいるのですが、その中の1人の中国人の場合は中国語、台湾語、英語、日本語が出来てしまうのです。
このように、これからの時代には、英語が出来るのは当たり前でさらに周りと差をつけるためにはもう1つ言語を使えることが求められるのです。
3.とはいえ大学で第二外国語必修化は意味ない
第二外国語を学ぶ意味に関してはすでに述べた通りですが、これは理想論であり現実的に考えれば第二外国語を学ぶことに意義を見出すのは非常に難しいです。自ら進んで第二外国語を学ぶ人がやる分には良いとは思いますが、第二外国語が必修化されており、大学生全員が第二外国語を学ばなければならないという状況には個人的には反対です。理由は大きく何点かあります。
1)大学の授業では第二外国語は身につかない
2)第二外国語が出来る分には良いが、なくても基本的には困らない
3)貴重な大学生活ではもっと他に学ぶべきものがある
1)大学の授業では第二外国語は身につかない
これは、実際に大学生になり第二外国語の授業を受け終えた人であればだいたいの人が感じることであると思います。1年あるいは2年間、大学の授業で第二外国語を学んだ程度では第二外国語は身につきません。そして、約1年後にはほぼ全てを忘れてしまっています。
その理由としては、学習期間の問題と学習態度の問題が挙げられます。
前者の学習期間に関しては、1年あるいは2年程度週2、3コマやった程度では身につきませんということです。後者の学習態度に関しては、大学生は基本的に授業に対してはやる気がなく単位が取れればいいやなどと考えている人も多いために、進んで第二外国語を身につけようとはしていないということです。
これは英語に私たちがどれだけ時間を割いてどこまで出来るようになっているかを考えればわかりやすいと思います。英語の場合には、中学生くらいから学習を始め大学入学前までに6年間、しかも受験において英語は最重要科目なのでしっかりと勉強しているにもかかわらず、英語が話せない人、身についていない人が多いわけです。このように考えれば、第二外国語をこの短い期間で身につけるのは非常に難しいことだとわかると思います。
2)第二外国語が出来る分には良いが、なくても基本的には困らない
今後第二外国語を使う機会があるとすれば、ほとんどの場合「旅行」か「ビジネス」だと思います。
まず、旅行の場合はなんとなく英語がわかれば基本的には充分です。一度でも、海外旅行に行ったことがある人はわかると思いますが、旅行では完璧な文章で話す必要な全くなく、ジェスチャーを交えながら単語で伝えればいいだけのことです。そのため、英語圏以外に行った場合に関しても同じようにジェスチャーを交えながら単語で英語を伝えていけばほとんど問題はおこりません。旅行に行った場合だと、何かを注文する、宿のチェックイン、タクシーに乗るなどで会話が必要になると思いますがこのような職についている人は、ビジネスをやっている以上超基本的な英語はわかっていますので大丈夫です。日本人は英語が出来ないとはいえ、ハンバーガー屋で外国人の客が「ワン ハンバーガー プリーズ」といえば伝わりますよね。旅行で使う分には基本的にはこの程度の英語で困りません。
ビジネスに関しても、英語が喋れれば基本的には困りません。ビジネスとして英語を使う場合として、社内に外国人がいる、外国の支店とオンラインミーティングをする必要があるなどが想定出来ますが、ビジネスでの基本言語は英語です。そのため、英語が出来れば基本的には問題なく、こちらが英語を話しているにも関わらず、向こうが英語を理解出来なかった場合には確実に向こうが悪いです。したがって、基本的には、ビジネスにおいては英語が喋れれば充分であり、それでも足りないのは英語が通じない国において現地人を相手に営業を行わなければいけない場合など超特殊ケースのみだと考えられます。第二外国語を学ぶ前に英語を完璧にしましょうということです。
3)貴重な大学生活においてはもっと他に学ぶべきものがある
4年間しかない自由で貴重な大学生活において、今後あまり役立たない第二外国語を学ぶよりも他のことを学ぶ方が良いと思います。
特に私は、第二外国語よりも学ぶべき重要なものとして「英語」「プログラミング」「個人の発信力」「お金の知識」を挙げたいと思います。これらは、これからの時代において重要になってくるものばかりですが、大学などでは教えられることはないし、ほとんど身に付けられていない人がほとんどです。これらのスキルについては以下に別記事のリンクを貼るのでそれについても読んで見るようにしてみてください。
4.第二外国語に対してどう向き合えばいいか
とはいえ、「第二外国語は必修になっているんだよ、取らなきゃ卒業できないんだよ」という方も多いと思うので、それについて向き合い方を紹介したいと思います。向き合い方としてはこの2パターンだけです。
1)出来るだけ労力をかけずに単位ギリギリを狙いにいく
2)これを良い機会だと考えて、第二外国語を全力で勉強する
1)出来るだけ労力をかけずに単位ギリギリを狙いにいく
これは、教育的な観点から言うと、あまり好ましくはないように思いますが、大学生活において時間が限られている以上は積極的に取捨選択をすることは大切です。ただし、注意点が2つあります。
1つ目は、第二外国語をやらない分、他のことをしっかりとやるということです。よくいるダメな大学生のパターンとして、授業は真面目に受けないし、かと言って他のことも何もやらずにダラダラしているという人です。そうではなくて、取捨選択と言ったように何かを捨てるのであれば、何かをやらなければいけません。それは、体育会の部活であろうと、英語であろうとなんでも良いのですが、何か必ず人が聞いて納得するようなものをやるようにしてください。
2つ目は、労力をかけないとはいえ落単はしないようにするということです。これは説明するまでもありませんが落単すると来年度に再履修することになり、結局トータルで考えて労力がかかってしまうという本末転倒な状況になりかねません。ポイントとしてはしっかりと友達と協力することとテスト前はしっかりと勉強するということです。当たり前のことですが、単位だけは落とさないようにしっかりするようにしてください。
2)これを良い機会だと考えて、第二外国語を全力で勉強する
これは、第二外国語を大学の授業で学ぶという機会を生かして全力で勉強するという方法です。私は、第二外国語を大学で全員を対象として必修化することには反対ですが、やる気のある学生が本気で勉強をすることには非常に価値があると考えています。このように関わっていく場合には、2つポイントがあります。
1つ目は、その第二外国語を強制的に学べる環境を作っていくということです。基本的に、語学は実際に使っていくことによって伸びるものですが、なかなか日本で普通に生活していては、第二外国語を使う機会というのはないものです。そこで、自ら第二外国語を使用出来るような環境を大学の授業やサークル、短期留学などを利用して作っていくようにしましょう。大学の授業では、インテンシブクラスなどさらに学ぶ意欲がある学生に向けたオプションのクラスが開講されていることが多いので、それらをとってみるのも良いでしょう。また、大学には国際交流サークルという留学生と触れ合うことが出来るサークルがあると思うので、そのようなサークルに入り第二外国語のネイティブスピーカーと友達になるとさらに語学が伸びやすくなるでしょう。さらには、お金はかかりますが、長期休みを利用して実際にその国に短期留学に行くというのもその言語のアウトプットやモチベーションの維持という観点から考えて非常に良いことだと思います。
2つ目は、自分の語学の伸びや頑張りを客観的な指標を用いて示すようにしていくということです。第二外国語を努力して伸ばしたとしても、それを学んだことがない人にとってはその頑張りがなかなか伝わりにくいものです。そのため、積極的に語学試験などを受験して客観的な指標として他人にも分かりやすい形になるようにしていきましょう。客観的な指標もあった上で、その語学を使ったエピソードも合わせれば就活などでは非常にアピールがしやすくなると思います。
いかがだったでしょうか?
まとめると
第二外国語は普通にやっていては身につけるレベルにすることは無理です。それであれば、単位ギリギリを狙いに行くか他人に誇れるレベルになるまで全力で取り組むようにしましょうということでした。
なんにせよ、中途半端に取り組むというのが一番もったいないです。しっかりと学ぶ目的や得られることを考え、自分にとって必要であれば全力で、そうでなければ捨てるという勇気を持つことが大切だと思います。
今回の記事をきっかけにもう一度、第二外国語との関わり方について考え直してみると良いと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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